2か月程前(2017年10月30日)野菜高騰の状況とその原因について書いた。その記事がこちら
10月の2回の台風や昨秋の長雨などで野菜が生育不良であったことが、野菜高騰の原因だった。
それでも、11月上旬には野菜の値段が落ち着くものと思われていた。
それが!である。
2か月以上経った今も、野菜の値段は下がっていない。
野菜の高騰が異常レベルに!?
野菜の値段と言えばこの人!という方がいる。
そう!!練馬区のスーパーアキダイのあきば社長である。こちら↓
あきば社長は、1月に入っても、今なお高騰を続ける野菜の値段について、TBS<ひるおび>のインタビューで次のように語っている。
野菜の値段は高くても、通常1、2週間で落ち着く。だが、1か月、2か月以上も続いている。「高い」レベルを越えて、「異常」である。
それでは、今日11日現在、野菜がどれ位高いのか、スーパーアキダイの販売価格を例に見ていこう。
野菜の値上がりどれほどに!?
11月22日 12月22日 1月11日
白菜(1/4) ¥158 ¥238 ¥198
大根(1/2本) ¥98 ¥128 ¥180
長ねぎ(1束) ¥80 ¥180
水菜(1束) 平年¥100位 ¥198(1時期は平年の2.5倍だった)
鍋が高級料理になってしまう!?
白菜、水菜、春菊、キャベツにレタスなど葉物野菜が特に高い傾向にあるようだ。
寒い冬こそ鍋は欠かせない料理である。
なぜなら、冷えた身体を温めてくれるのが、鍋料理だからだ。
それでは鍋の材料費は、どれ位の値上がり幅なのだろうか?
11月22日 1月11日
白菜(1/4) ¥1,000 ¥1,379
ざっと¥400近い値上がりである。
このままで葉物野菜の値段が下がらないと・・・
気軽に鍋をつくれず・・・
鍋は高級料理になってしまうではないか!?
どうしよう!?
葉物野菜の救世主:豆苗
葉物野菜の高騰で、気軽に鍋をすることができなくなってしまった!
この現状に対し、スーパーアキダイの秋葉社長は次のような提案をする。
豆苗が今よく売れている。鍋に炒め物に使える。75円也。
確かに・・・豆苗安い!
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野菜の値段:今後の見通し
農林水産省のホームページでは、今月の野菜の生育状況及び価格見通しについて掲載されている。
それによれば、現在の生育状況は下表のとおり。
品目 | 現在の生育状況 |
根菜類 (だいこん及びにんじん) |
だいこんは、10月の台風に伴う塩害や11月中旬以降の低温により生育が低下したため、平年よりも小ぶりとなっている。 にんじんの生育は平年並み。 |
葉茎菜類 (はくさい、キャベツ等) |
はくさいは、10月中下旬の長雨や11月中旬以降の低温により生育が低下したため、小玉傾向。 キャベツは、10月中下旬の長雨や10月の台風に伴う風害、11月中旬以降の低温により生育が低下したため、小玉傾向。 ほうれんそうは、12月上旬以降の低温により、小型化。 ねぎは、10月の台風に伴い折損が生じたものの、生育は回復傾向。 レタスは、10月中下旬の長雨や11月中旬以降の低温、11月下旬以降の少雨により生育が低下したため、小玉傾向。 |
果菜類 (きゅうり、なす等) |
きゅうり及びトマトの生育は平年並み。 なすは、11月下旬から12月上旬までの低温や日照不足により、肥大が遅れ、また、着果数量が減少。 ピーマンは、10月中下旬の日照不足により樹勢が低下したものの、回復傾向。 |
土物類 (ばれいしょ、さといも 及びたまねぎ) |
生育は平年並み。 |
今後の生育、出荷および価格の見通しについては以下の通り。
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品目 | 主産地 ( )書きは29年 1月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
|
1月前半 | 1月後半 | |||
だいこん | 神奈川(53%) 千葉(39%) |
・ 千葉県での10月の台風に伴う塩害や、 神奈川県及び千葉県での11月中旬以降 の低温により生育が低下し、平年よりも小 ぶりとなったため、12月の出荷数量は平 年を下回り、価格は平年を上回って推移。・ 神奈川県及び千葉県において、出荷数量 が少ない状態が続くため、1月も出荷数量は 平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
にんじん | 千葉(80%) | ・ 千葉県において、生育が平年並みである ため、出荷数量、価格ともに平年並みで推 移する見込み。 |
平年並みで推移 | 平年並み で推移 |
はくさい | 茨城(83%) | ・ 茨城県での10月中下旬の長雨や11月中 旬以降の低温により生育が低下し、小玉傾 向となったため、12月の出荷数量は平年を 下回り、価格は平年を上回って推移。・ 茨城県において、出荷数量が少ない状態 が続くため、1月も出荷数量は平年を下回り、 価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
キャベツ | 愛知(54%) 千葉(25%) 神奈川(14%) |
・ 愛知県での10月中下旬の長雨や、千葉 県での10月の台風に伴う風害に加えて、 主産地での11月中旬以降の低温により生 育が低下し、小玉傾向となったため、12月 の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を 上回って推移。・ 愛知県、千葉県及び神奈川県において、 出荷数量が少ない状態が続くため、1月も 出荷数量は平年を下回り、価格は平年を 上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
ほうれんそう | 群馬(33%) 茨城(24%) 埼玉(17%) |
・ 群馬県において、12月上旬以降の低温 により小型での出荷となったため、12月の 出荷数量は平年を下回り、価格は平年を 上回って推移。・ 群馬県において、生育は回復傾向である ものの、出荷数量が少ない状態が続くため、 1月前半も出荷数量は平年を下回り、価格 は平年を上回る見込み。・ 1月後半は、出荷数量、価格ともに平年並 みに戻る見込み。 |
高値水準 で推移 |
平年並み に戻る |
ねぎ | 千葉(33%) 埼玉(22%) 茨城(16%) |
・ 千葉県、埼玉県及び茨城県での10月の 台風に伴う折損により、12月の出荷数量は 平年を下回り、価格は平年を上回って推移。・ 千葉県、埼玉県及び茨城県において、生育 が回復傾向であるため、1月は出荷数量、価 格ともに平年並みに戻る見込み。 |
平年並み に戻る |
平年並み で推移 |
レタス | 静岡(30%) 香川(19%) 兵庫(9%) |
・ 静岡県及び香川県での10月中下旬の長雨 や、11月中旬以降の低温、11月下旬以降の 少雨により生育が低下し、小玉傾向となった ため、12月の出荷数量は平年を下回り、価格 は平年を上回って推移。・ 静岡県及び香川県において、出荷数量が少 ない状態が続くため、1月も出荷数量は平年を 下回り、価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
きゅうり | 宮崎(38%) 千葉(21%) 高知(18%) |
・ 宮崎県、千葉県及び高知県において、生 育が平年並みであるため、出荷数量、価格 ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
なす | 高知(63%) 福岡(16%) |
・ 福岡県での11月下旬から12月上旬まで の低温や日照不足により、肥大の遅れや着 果数量の減少が生じたため、12月の出荷 数量は平年を下回り、価格は平年を上回っ て推移。・ 高知県において、生育は平年並みである ものの、福岡県において、1月前半出荷分 の着果数量が減少したため、1月前半の出 荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回 る見込み。・ 福岡県において、1月後半出荷分の生育 が平年並みであるため、1月後半は出荷数 量、価格ともに平年並みに戻る見込み。 |
高値水準 で推移 |
平年並み に戻る |
トマト | 熊本(44%) 栃木(15%) 愛知(14%) |
・ 熊本県、栃木県及び愛知県において、生 育が平年並みであるため、出荷数量、価格 ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ピーマン | 宮崎(40%) 高知(20%) 鹿児島(14%) |
・ 茨城県での10月中下旬の日照不足によ る樹勢の低下により、12月の出荷数量は 平年を下回り、価格は平年を上回って推移。・ 1月の主産地である宮崎県、高知県及び 鹿児島県において、生育が平年並みであ るため、1月は出荷数量、価格ともに平年 並みに戻る見込み。 |
平年並み に戻る |
平年並み で推移 |
ばれいしょ | 北海道(63%) 長崎(28%) |
・ 北海道産の在庫数量が平年並みであるため、 出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見 込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
さといも | 埼玉(56%) 千葉(22%) |
・ 埼玉県産及び千葉県産の在庫数量が平年並 みであるため、出荷数量、価格ともに平年並み で推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
たまねぎ | 北海道(87%) 静岡(10%) |
・ 北海道産の在庫数量が平年並みであるため、 出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見 込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
(出典)
農水省のホームページ、TVやチラシなどスーパーの情報を見ながら、日々の食物を賢く買い物したいものである。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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