平昌五輪でスピードスケート・ショートトラック男子日本代表の斎藤慧(さいとうけい)選手(21)にドーピング検査で陽性反応が出たと本日14日、日本TV<スッキリ!>などで報道された。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)によると、斎藤選手は五輪前のドーピング検査で、禁止薬物であるアセタゾラミドに反応したという。
ドーピング陽性反応は、今大会初めてのことである。
齋藤選手は次のコメントを発表した。少し長いが全文を抜粋する。
今回、この様な検査結果が出たことに大変驚いています。ドーピングを行おうと考えたことはこれまでに一度もありません。アンチドーピングの講習会や連盟主催合宿での指導などを通じて、アスリートとしてドーピングは絶対にしてはいけないと理解していました。また、無意識に摂取することがないよう、けがをした時や体調を崩した時に病院で処方される薬については、事前に専門家に相談していましたし、日常の食事や飲み物にも気を付けていました。
今回検出されたアセタゾールアミドは、利尿剤で、本来は、高山病の予防、そのほか緑内障、てんかん、メニエール病、睡眠時無呼吸症候群などの治療薬だそうですが、筋肉増強剤を隠ぺいする目的、体重を落とす目的などで使う人がいるため、禁止薬物にされていると聞きました。
私は、筋肉増強剤を使用したことがありませんので、それを隠そうなどとは考えませんし、利尿剤を使用して体重を落とそうと考えたこともありません。この薬を使用するメリットも動機も私にはありません。
1/29にも合宿中に受けた検査ではどのような禁止薬物も検出されず陰性であったため、いかなる禁止薬物も体内になく、以上のことから、自らの意志で何かの薬物を接種したという事実はありません。今回の検査結果が出てしまったことについては、偶発的に起きた出来事により禁止薬物が無自覚のまま口に入ってしまったものだとしか考えられません。
今回の結果については身に覚えのないことで不可解であると感じ、自身の身の潔白を証明するために戦っていきたいと考えておりますが、今、それを要求することはオリンピックを戦っているチームの皆に迷惑をかけると思ったので、暫定資格停止という決定を受け入れ、自発的に選手村を出てチームを離脱致します。
最後までチームJAPANの一員として同じ場所で戦いたいと思っていましたが、残念です。チームを離れてもチームの一員として仲間を応援しています。
2018/02/12
齋藤慧 (出典)
上記斎藤選手のコメントを見るに、誠実、真摯に説明をしている印象を受けるのは、筆者だけではないだろう。
本稿では、問題となっているアセタゾールアミドがどういう薬か、また斎藤選手がドーピング検査で陽性結果になりえた可能性についてまとめてみた。
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アセタゾールアミドは何の薬?
齋藤選手自身が説明しているように、アセタゾールアミドとは緑内障という目の病気や高山病などに使われる薬だそうだ。
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利尿作用があるため、減量に使われることもあるという。
利尿作用があるため、他の薬物を摂取している時その薬を体外に出すために使われることもあるとか。
それでは、斎藤選手がアセタゾールアミドを摂取されたと考えられうる理由について、まとめてみた。
斎藤慧選手禁止薬物摂取に至る3つの可能性
齋藤選手が、斎藤選手がアセタゾールアミドを摂取した(?)とされる可能性について、水泳五輪メダリストの松田丈志選手は、日本TV<スッキリ!>にて次の3つを挙げた。
- 自ら意図的に摂取
- うっかり間違えて摂取
- 誰かが入れた
1から順番に説明しよう。
まず、1の自ら意図的に摂取だが、この可能性は考えにくいという。
なぜなら、斎藤選手がアセタゾールアミドを摂取して得られるメリットがないという。
例えば他の禁止薬物を摂取している選手が、それを隠すために利尿作用のあるアセタゾールアミドを飲んで禁止薬物を体外に出すならば、メリットがあるかもしれないが・・・・・・
筋肉増強剤など他の禁止薬物を摂取していない斎藤選手が飲んでえられるメリットがないと、松田選手は話す。
という訳で、1の可能性は考えにくい。
続いて2の「うっかり間違えて摂取」。これも自分で飲んだということにはなるが、意図的にアセタゾールアミドだと認識して飲んだのではないケースである。
例えば、風邪をひいて風邪薬を飲んだ時、その風邪薬の中にアセタゾールアミドが入っていたというような場合が、2にあたる。
ただ、この2の可能性も、松田選手は考えにくいという。
なぜなら、日本のドラッグストアで売っている市販の風邪薬の中に入っている成分ではないからだという。
日本では医師に処方してもらわないと手にいれえることのできない薬なのだそうだ。
残るは3.誰かが入れた可能性だ。
少し前にカヌー選手のドーピング事件が記憶に新しい。
鈴木康大(すずきやすひろ)選手(32)がライバルの小松正治選手(25)の飲み物に禁止薬物の筋肉増強剤メタンジエノンを混入させた事件だ。
カヌーの事件のように日本の仲間が入れることは考えられないこともない。
1位、2位を争うメダル候補なら、その可能性もゼロではないのかもしれない。
しかし、斎藤選手の成績を見ると、出場予定種目は次のこの2種目である。
2/13の5000mリレー予選は補欠
2/20の500m予選
つまり、どうしても蹴落としたい選手ではないのだろうか?
つまり、3位4位の選手が1位、2位の選手を蹴落とすことで順位が繰り上がる、そのような状況でもないようだ。
だとすると、他国(?)の陰謀なのだろうか?
先日もフィギュアスケート団体女子ショートプログラム(SP)で4位に終わった宮原知子(関大)の点数の低さに、海外のフィギュアスケートファンからも、疑問の声が上がっているということがあった。
これには、審査員がお金で得点を操作しているというアメリカでのニュースを思い出された。
以前にも日本の男子水泳選手のバッグにカメラが入っていた事件などもあった。
日本を陥れたい輩の陰謀と感じずにはいられない。
「身に覚えがない」という斎藤選手のことば通りであれば、「誰かが入れた」可能性が3つの中ではもっとも高いと言えるだろう。
さいごに・・・
斎藤選手は自身の身の潔白を証明するために戦っていきたいと考えている。
が、今、それを要求することはオリンピックを戦っているチームの皆に迷惑をかけると思ったので、暫定資格停止という決定を受け入れ、自発的に選手村を出てチームをしたそうだ。
残念なことである。
斎藤選手は自身の身の潔白を証明するためには、今後裁判ということになるかもしれないと、松田選手は話していた。
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